驚いて歯科医院に来る人の訴えとは
一般的に普通の歯科診療を行う歯科医院にやってくる人は、虫歯が痛いとか、歯がぐらぐらする、あるいは歯茎がブヨブヨしたり、出血したといった訴えが多くなります。
また、高齢者であれば、入れ歯が合わなくて痛いという悩みも多い訴えです。
そんな中で、稀に血相を変えて駆け込んでくる人がいます。
口の中に変なものを見つけたというもので、これは一体何なのか、悪いものなのではないかという不安から、驚いて駆け込んできます。
下顎の歯のそのまた下の部分にある歯茎に、白い塊がごつごつとしているのを見つけて、びっくり仰天というのがその訴えです。
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ほとんどの人にあるといっていいこの白い塊の正体は
驚いて歯科医院に飛び込んできた患者さんに対し、たいていの歯科医師はああ、それはですねと気軽な調子で答えてくれるでしょう。
これは骨隆起(こつりゅうき)と呼ばれ、いわゆる軟骨が隆起してきたものなのですが、隆起することによって歯茎から白い色が透けて見え、何か変なものが出来ているとびっくりしてしまうのです。
ほとんどの人にあるものの中にはない人もいて、人によって差があります。
これは、骨隆起が起こる原因はストレスだからです。
そのため、歯科医師からはストレスによってできるものであり、特に悪いものではありませんよという説明がされるでしょう。
いったんできたらもう治らない
この骨隆起は虫歯になることはなく、特に体に悪影響を及ぼすといったこともありません。
ただ、いったんできてしまうと外科手術によって削り取る以外に方法はないのが、一番の難点と言えるでしょう。
感じていたストレスが解消出来たら、骨隆起も小さくなってくれればいいのですが、そうはいかないのが残念なところです。
悩みが生じる時とは
骨隆起そのものは特に体に害を与えないものの、唯一の例外は下の歯を入れ歯にしなければならなくなった時です。
骨隆起部分はどうしても軟骨の盛り上がりのために歯茎が薄くなってしまっており、そこに上からさらに入れ歯が乗ると、硬い軟骨とプラスチックの入れ歯に薄い歯茎が挟まれてしまう状態になり、歯茎に痛みを生じてしまいます。
人の口というのは、話すにしても食べるにしても、下あごが動くようになっているため、骨隆起部分に入れ歯が当たることで歯茎の痛みを生んでしまうのが、最大の難点となるのです。
歯科医院では入れ歯を作るにあたって、できるだけ当たらないように配慮はしてくれますが、なかなか完全に避けることはできないことから、可能な限り下あごに入れ歯を作る状況を避けることが重要となってきます。