歯にかぶせることができる冠の種類

体に負担の少ないものを選ぶ場合

神経を取り除いた歯は歯冠部分が残っていないことが多く、通常は取り除いた根管に詰め物(根充)をしたあと、コアと呼ばれる支台を入れます。
この支台築造を行って支台をセットしてからさらに削り、支台の上にかぶせる(クラウン)を作成します。
最終的にこのクラウンをかぶせ終わって初めて、その歯の処置が完了するという流れとなります。
このクラウンには色々な種類があり、特に体に害が少なくフィット感にも優れているのがゴールドです。
保険の金属には12%のゴールドが含まれていますが、そのほかはパラジウム合金のため非常に硬く、歯と同じようにすり減ることがありません。
そのため当たり過ぎによる負担過重を起こすこともありますが、ゴールドは素材が柔らかいので歯と同じようにすり減り、当たり過ぎも防いでくれます。
ただし見た目が金色になりますので見た目を気にする人には不向きですが、体に優しいものにしたいという希望があるならゴールドが最適です。

白い色でかぶせることも可能

これまでは白い色のかぶせ物をする場合、メタルボンドと呼ばれる白金と金の合金の上に陶器を焼き付けたものが主流でした。
しかし現在ではメタルボンドよりも安価な値段で白くすることができる、お手頃なクラウンも登場しています。
最も安く作れるものがダイレクトクラウン(ハイブリッドセラミッククラウン)と呼ばれるもので、価格は27,000円からとなっています。
メタルボンドが1本90,000円近くすることからも考えると、ずいぶんお安くなっていますので、就職や大学受験を控えた若い人が選ぶことも増えています。

セラミックインレーも用意している磯田歯科医院

高品質のクラウンも登場

メタルボンドに近い価格となると、キューブ状のジルコニアを3Dで形成してクラウンにするゼノスター(ジルコニアクラウン)があります。
指定の色からしか選べないダイレクトクラウンと違って、ゼノスターは着色することも可能です。
着色なしは75,600円から、着色ありは86,400円からとなっており、より自然な色合いを求めるなら着色してもらうと良いでしょう。
仮に出来上がった色が合わない場合は、希望の色に仕上げ直してもらうこともできます。
メタルボンドは色を細かく再現することができますが、陶材が割れたり欠けたりすることが難点でした。
ゼノテック(ジルコニア)フルオーダークラウンは一体型のキューブブロックで作るものでありながら、メタルボンド並みの色調を実現できるのが特徴です。
しかし白くできるクラウンの中では、129,600円からと最も高価な価格設定となっています。